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クレアチニンが高いと言われたら|数値の見方・eGFR・次にすることを腎臓専門医が解説

[2026.06.05]

 

クレアチニンだけでは、腎機能は十分には分かりません。

実際には、クレアチニンから計算されるeGFR(推算糸球体濾過量)を使い、
年齢や経過、症状などを含めて総合的に判断します。

 

健診や病院の血液検査で、

「クレアチニンが高いですね」

と言われ、不安になった方もおられるのではないでしょうか。

一方、クレアチニンは、単純に「基準値内だから安心」とは言えません。
クレアチニンが基準値内でも、

eGFRを計算してみると腎機能が低下していることは珍しくありません。

また、クレアチニンが少し上がっただけでも、
eGFRで比較してみると、思った以上に大きく低下していることがあります。

この分かりにくさが、腎機能を理解しにくくしている理由の一つだと思います。

そのため、クレアチニンを見たときには、
まずeGFRも一緒に確認することが大切だと考えています。

→eGFRは以下のページから計算できます
eGFRがいくつだと心配?|eGFR計算ツールはこちら

 

腎臓病は症状が少なく、わかりにくいので、

・「透析になるのでは?」
・「どれくらい悪いのかわからない」
・「症状がないので実感がない」

というご相談は、腎臓内科の外来でも非常によくあります。

ここでは、

・クレアチニンとは何か
・eGFRとの関係
・注意したいポイント
・次に何を考えればよいか

について、専門医の立場からできるだけわかりやすくお話しします。

 

【クレアチニンとは?】

クレアチニンは、血液検査で腎臓のはたらきを調べる代表的な項目です。

クレアチニンは、筋肉を使ったあとに体の中で自然に作られる老廃物です。
通常は腎臓から尿の中へ排泄されます。

腎臓のはたらきが低下すると、
このクレアチニンが血液の中にたまり、
血液検査で高くなってきます。

そのため、
クレアチニンは「腎臓のはたらき」を調べる代表的な検査
として使われています。

 

【クレアチニンが高い=腎臓が悪い、とは限りません】

ただし、クレアチニンには注意点があります。

同じクレアチニン値でも、

・年齢
・性別
・筋肉量
・体調

などによって意味合いが変わるからです。

例えば、
同じクレアチニン3mg/dLでも、
70代の小柄な方と、筋肉量の多い若い方では、
腎機能の意味合いは異なります。

そのため、
クレアチニン単独ではなく、eGFRを使って考えることが一般的です。

 

【eGFRで考えることが大切です】

一般的には、腎機能はeGFRを中心に考えます。
eGFRは、クレアチニン・性別・年齢から計算される腎機能を評価する値です。

eGFRの基準値としては、 90以上が正常範囲と考えられますが、
年齢や体格などでも変わるため、数値だけでは判断しません。
年齢、たんぱく尿、過去からの変化も含めて考えることが重要です。

eGFRを見ることで、

・今の腎機能
・低下スピード
・今後の見通し

を考えやすくなります。

また、
eGFRの値による考え方を以下にまとめています。

 

※SDM(共同意思決定)とは、治療について医療者と一緒に考えていく方法です。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
透析をするかどうか迷ったときに|専門医と一緒に考える「これからの人生」

 

詳しくは、以下の記事も参考にしてください。
eGFR45未満と言われた方へ|数値の意味と次にすることを腎臓専門医が解説
eGFRが30を下回ったら

eGFR:20を切るとどうなる?
eGFRが10になったら

 

【「今回だけ高かった」のかを確認しましょう】

まず大切なのは、
今回だけ高かったのか、以前から悪化していたのか
を確認することです。

クレアチニンが少し高い程度でも、
脱水や体調の影響を受けていることがあります。
また、筋肉量によっても数値の意味合いは変わります。

数値だけを見て判断せず、
eGFRや過去の推移も確認することが重要です。

必要に応じて、数週間〜数か月後の再検査をお勧めすることもよくあります。

実際に再検査をすると、

「クレアチニンが高いと言われたけれど、再検査では改善していて、その後の検査でも高くなかった」

ということも珍しくありません。

 

一方で、
以前の採血を見返すと、
「長い目で見ると、数年前から少しずつ悪化してきていた」
こともあります。

クレアチニンは単独の数値だけでなく、
以前と比較してどう変化しているかも大切です。
eGFRが1年で10下がったとき

 

【症状がないまま進行することがあります】

腎臓は、

かなり「がんばる臓器」

です。

そのため、
かなり低下していても症状がないことも多いです。

「元気だから大丈夫」

と思っていた方が、
実際には腎機能がかなり低下していた、
ということも珍しくありません。

特に、

・糖尿病
・高血圧
・高齢
・たんぱく尿
・血尿

がある方では注意が必要です。

以下の記事も参考にされてください

新たな国民病「慢性腎臓病(CKD)」をご存知ですか?
たんぱく尿・血尿が出たら要注意? 腎臓からのサインを見逃さないために
慢性腎臓病はなぜ気づきにくい?|症状が出にくく備えにくい理由を専門医が解説

 

【おわりに】

クレアチニンは重要な検査です。

大切なのは、

・eGFRを確認する
・過去と比較する
・症状がなくても放置しない

ことです。

怖がりすぎず、
しかし放置せず、
まず現在の状態を知ることが大切だと考えています。

 

【診療案内】

以下のような方は、一度ご相談ください。

・クレアチニンが高いと言われた方
・eGFRが低い(45未満など)と指摘された方
・たんぱく尿や血尿を指摘された方
・透析が必要と言われたが、まだ迷っている方

まずはご相談だけでも構いません。

広瀬クリニックの診療案内

初めて受診を検討されている方はこちらをご覧ください。

初めての方へ

 

【まず知っておきたいこと】

eGFRがいくつだと心配?|危険の目安と受診の考え方を専門医が解説

eGFR45未満と言われた方へ|数値の意味と次にすることを腎臓専門医が解説

 

【eGFRごとの詳しい解説】

eGFRが1年で10下がったとき|低下スピードが速い方へ、専門医が解説

eGFRが30を下回ったら|透析と言われる前に知っておきたいこと

eGFR:20を切るとどうなる?|症状・治療・透析準備を専門医が解説

eGFRが10になったら|体の状態と透析の準備を始める時期について腎臓専門医が解説

 

【腎臓病について】

腎臓を守るために自分でできる7つの習慣 ―― eGFRが低下している方へ、専門医が解説 ――

腎臓病が悪くなるとどんな症状が出る?|むくみ・貧血・食欲低下などを腎臓専門医が解説

慢性腎臓病はなぜ気づきにくい?|症状が出にくく備えにくい理由を専門医が解説

腎臓(じんぞう)のはたらきとは?|体を守る7つの役割を専門医が解説

 

【透析について】

どんな病気で透析が必要になる?

透析と言われたらどうすればいい?  ――準備と考え方を腎臓内科医が説明 ――

透析を始めるときの流れ|入院・通院・不安について透析医の視点でお話しします

透析をするかどうか迷ったときに|専門医と一緒に考える「これからの人生」(SDM)

 

【生活・人生について】

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