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シャントが詰まる前兆|自分で気づくためのチェックポイントを透析専門医が解説

[2026.04.15]

はじめに

血液透析を受けている方にとって、
「シャントが詰まるのではないか」という不安は
とても大きいものだと思います。

シャントが閉塞してしまうと透析ができなくなり、
再手術や入院が必要になることもあります。
また、シャントを作れる場所には限りがあるため、
できるだけ長く使い続けることが大切です。

少し不安を感じる書き方になってしまいましたが、
大切なのは「前兆に気づくこと」です。

ここでは、患者さんご自身で確認できる
「シャントが詰まる前のサイン」についてお話しします。

 

まずここをチェックしてください

シャントが詰まる前には、
次のような変化が出ることがあります。

  • いつもより音が弱い
  • 触ったときの振動(スリル)が弱い
  • 血管が硬くなっている
  • 透析後に血が止まりにくい
  • シャントのある側の腕がむくむ

これらはすべて「いつもと違う」という感覚が大切です。

 

なぜシャントは詰まるのか

シャント閉塞の多くは、
血管の一部が狭くなる(狭窄)ことで起こります。

血流が徐々に悪くなり、
最終的に血液が固まって(血栓)、詰まってしまいます。

そのほかにも

  • 外からの圧迫
  • 血圧の低下

などが影響することがあります

 

ご自身でできる予防

シャントを圧迫しない

シャントのある側の腕に、
・重いバッグをかける
・腕枕をして寝る
などで血流が止まると、
血栓ができやすくなります。

血圧を把握する

血圧が大きく下がると、シャントの血流も弱くなります。

透析後やご自宅での血圧を把握しておくことは大切です。

 

狭くなってきたときのサイン

狭窄のイメージとしては、次の図のような状態です

狭窄があると、手前で圧が高くなり、先では血流が弱くなります(図)

シャントが狭くなってくると、
次のような変化が出てきます。

  • スリルの感じ方が変わる
  • 音が変わる
    (小さくなる、あるいは「ヒュー」「シャー」といった高い音になる)
  • 狭窄があると、その手前では圧が高くなり拍動が強くなり、
    その先では血流が弱くなる
  • 血管が硬くなる
  • 透析後の止血に時間がかかる
  • シャント側の腕や肩、胸などに、
    細い血管が目立つようになることがある

さらに狭窄が進むと、触ったときの感じも変わってきます

強い狭窄では、手前で拍動が強くなり、狭窄部でスリルが出現し、先では拍動や血流が弱くなります

こうした変化は、閉塞の前段階の可能性があります。

 

すぐ相談してほしいサイン

  • 明らかに音や振動が弱くなった
  • シャント血管のある部分に痛みや赤みが出て、
    血管がコリコリと固くなる
  • 急にむくみが出てきた
  • いつもと違うと感じる変化がある

「様子をみる」よりも、
まずは一度、お電話などでご相談いただく方が安全です。

診療時間外や夜間の場合は、
かかりつけの透析医療機関のルールに従ってご連絡ください。

なお、当院ではシャント閉塞に対して、
夜間に緊急で手術を行うことは基本的にはありませんので、
症状が落ち着いている場合には、翌朝のご連絡でも対応可能としています。

ただし、強い痛みや急激な変化がある場合は、
早めのご相談をおすすめします。

※心配になった方へ
・狭窄の治療はこちら
・閉塞してしまった時の治療はこちら

 

最後に

シャントは個人差が大きく、
前兆が分かりにくい場合もあります。
また、検査で問題がなくても急に詰まることもあります。
ただし、多くの場合は何らかの変化があります。

多くの場合、早めに気づけば対応できることが多いので、
あまり心配しすぎなくて大丈夫です。

「気にしすぎず、でも少し気にかける」

そのくらいの距離感で、
日常の中で観察していただければと思います。

何か気になることがあれば、遠慮なくご相談ください。

 

※詳しく知りたい方へ
シャントが狭くなった場合の様子は、
今月中にブログに掲載予定です

 

【参考記事】

シャントが狭くなったと言われたら?:PTA(血管を広げる治療)について

シャントが詰まったとき(シャント閉塞) ――血栓除去とPTAで再開通する治療について――

今のシャントが使えなくなったらどうする? ――透析患者さんの次の選択肢をシャント医が解説――

 

【私がこの治療で大切にしている考え】

私がこの治療で大切にしている考えについては、
こちらの記事でも、少し詳しくお伝えしています。

透析治療と人生について

血管はただの管ではありません

腎臓病が進んだときに自分を責めないで

 

【よく読まれています】

腎臓病と透析についてまとめたページはこちら

腎臓病と透析について(主な記事)

 

【診療案内】

以下のような方は、一度ご相談ください。
・シャントが狭いと言われた方

・PTAを繰り返している方
・シャント閉塞や血流低下を指摘された方
・痛みや治療方法について相談したい方
・主治医の先生からシャント治療を勧められた方
・他院でシャント治療について相談したい方

※他院通院中の方は、まず主治医の先生とご相談ください

まずはご相談だけでも構いません。広瀬クリニックの診療案内

初めて受診を検討されている方はこちらをご覧ください
初めての方へ

 

医療法人陽蘭会 広瀬クリニック

廣瀬 弥幸

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