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シャントのPTAは何回まで受けられる?|手術を考えるタイミングをシャント医が解説

[2026.07.07]

 

シャントの狭窄に対するPTA(血管を広げる治療)は、
多くの患者さんにとって大切な治療です。

PTAは繰り返し行うことができる治療で、
実際にPTAによって長期間シャントを維持できる方は多いのですが、
以下のような場合には、
手術によるシャントの作り直しを検討することがあります

  • 短期間にPTAを繰り返す必要があるとき
  • 閉塞を繰り返しているとき
  • PTAが技術的に難しいとき
  • そのシャントが透析に使いにくくなってきたとき

 

シャントは繰り返し狭くなりますが、PTAも繰り返し行えます

PTAがなかった時代には、
シャントが狭くなったり閉塞したりしたときには、
手術で作り直すしかありませんでした。

しかし手術で作り直す場所は限られているため、
とても苦労する患者さんもおられたのです。

現在ではPTAができるので、そのような患者さんは少なくなりました。

一方、シャントの狭窄は、「繰り返し狭くなりやすい」という特徴があります。

「年に3-4回PTAをする人もおられるのですよ」とご説明すると、
どなたも驚かれますが、
繰り返し狭くなってもPTAをすることで、
手術せずに透析を続けられるのです。

再狭窄したからすぐ手術、

ということではありません。

 

手術を考えることがあるのはどんなとき?

シャントは、安定して血液透析を行うためにあります。

そのため、

・短期間にPTAを繰り返す必要があるとき

・閉塞を繰り返しているとき

・PTAが技術的に難しいとき

などの場合には、

手術によってより安定したシャントを作る判断をすることがあります。

何回PTAをしたら手術、
という明確な基準があるわけではありません。

血管の状態や狭窄している場所、
患者さんの年齢や生活状況なども含めて判断していきます。

 

短期間にPTAを繰り返す必要があるとき

PTAは繰り返しできる治療ではありますが、
治療が頻繫になるようであれば、
安定した血液透析に差し支えてきますので、
手術による治療を検討することがあります。

一般的には、
いろいろな工夫を行っても3か月程度しかもたなくなってくると、
手術についても検討することがあります

 

閉塞を繰り返しているとき

シャントが詰まってしまうと、
PTAなどによる治療の成功率が低くなってしまいます。

そうなると、急な手術や入院が必要になって、
入院期間が伸びたり、カテーテル透析を必要とすることもあります。

そのため、例えば閉塞を年に2回程度繰り返すような方では、
手術による作り直しを考えることがあります。

 

PTAが技術的に難しいとき

シャント血管の状態によって、PTAの難しさは異なります。

多くの場合は30分もかからず終わるのですが、
中にはとても難しい場合があります。

そのようなPTAを頻繁に繰り返すことは、
患者さんの負担になりますし、

急な閉塞の可能性もありますので、手術を考えることがあります

 

そのシャントが透析に使いにくくなってきたとき

シャントには針を刺すことや、血液がたくさん流れているため、
長い目でみると、だんだん様子が変わってきます。

針を刺す部位の近くが狭くなったり、逆に太くなったり、
血管が曲がりくねってきたりします。

そうすると、

・透析後に、なかなか血が止まらなくなる
・腕が腫れる
・
針を刺すのが難しくなる
・
針を刺すことができる場所が減る

ということもあります。

このようなことで安定して毎回の透析がしにくくなってくると、
手術で作り直すことがあります。

 

中枢静脈狭窄では少し事情が違います

心臓に近いところにある中枢静脈の狭窄では、
PTAが有効です。

一方で、
再狭窄を繰り返しやすい場合がほとんどです。

そのため、

「3か月後にもう一度治療しましょう」

と予定していても、
その前に腕の腫れが強くなったり、
血流が低下したりすることがあります。

そのため、
予定していた治療時期より早く治療が必要になる方もおられます。

PTAを続けるか、
別の方法を考えるかは、
患者さんごとに異なります。

→中枢静脈の狭窄については、以下の記事もご参照ください
シャント側の腕が腫れてきたら|中枢静脈狭窄の症状と治療をシャント医が解説(リンク)

 

手術にもいろいろな方法があります

手術と聞くと、

「また最初から作り直しになるのですか?」

と心配される方もおられます。

しかし実際には、

・同じ腕の少し中枢側(肩の方)で作り直す
・反対側の腕に新しく作る
・人工血管を使用する

など、
さまざまな選択肢があります。

患者さんによっては、
入院期間を短くしたり、
透析用カテーテルをできるだけ使わずに済むよう工夫できることもあります。

再建手術については、別の機会にご紹介したいと思います。

 

当院で大切にしていること

当院では、PTAと手術の両方を行っています。

そのため、

・PTAを続けた方がよいのか
・手術を検討した方がよいのか
・手術をするならどの方法が適しているのか
・同じ腕で再建手術をできる可能性があるのか

を、それぞれの立場から検討することができます。

PTAだけを勧めるのでもなく、
手術だけを勧めるのでもなく、
患者さんが安定して透析を続けられることを第一に考えています。

 

最後に

何度もPTAを受けているからといって、
必ずしも手術が必要になるわけではありません。

一方で、
手術を行った方が長期的に安定する場合もあります。

大切なのは、
その方の血管の状態や生活状況に合わせて考えることです。

治療方針について不安がある方は、
主治医の先生やシャント担当医に相談してみてください。

 

【診療案内】

以下のような方は、一度ご相談ください。

・シャントが狭いと言われた方
・PTAを繰り返している方
・シャント閉塞を繰り返している方
・痛みや治療方法について相談したい方
・主治医の先生からシャント治療を勧められた方
・他院でシャント治療について相談したい方

※他院通院中の方は、まず主治医の先生とご相談ください

まずはご相談だけでも構いません。
→ 広瀬クリニックの診療案内

初めて受診を検討されている方はこちらをご覧ください
→ 初めての方へ

 

※医療機関からのご紹介もお受けしています。

→ 医療機関の方へ(地域連携)

→ シャントの治療(PTA・手術・痛み対策について) | 広瀬クリニック

 

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長崎市 広瀬クリニック 院長 廣瀬弥幸

医療法人陽蘭会 広瀬クリニック

廣瀬 弥幸

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