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シャント側の腕が腫れてきたら|中枢静脈狭窄の症状と治療をシャント医が解説

[2026.06.30]

 

シャント側の腕が腫れてきた場合、
中枢静脈(心臓の近くの太い静脈)が狭くなっている可能性があります。

中枢静脈狭窄は、エコーだけでは見つけにくく、診断が難しいこともあります。

今回はその症状や治療についてお話しします。

 

透析を受けている方の中には、

「最近、シャントのある腕が腫れてきた」

「手や前腕がむくむ」

「透析後もしばらく腫れが引かない」

という症状が出ることがあります。

こうした場合、
シャントそのものの狭窄だけでなく、
中枢静脈狭窄(ちゅうすうじょうみゃくきょうさく)
という状態が隠れていることがあります。

 

中枢静脈狭窄とは?

腕から心臓へ血液を戻す静脈のうち、
鎖骨の下や胸の中を通って心臓に至る太い静脈が、
狭くなった状態です。

透析シャントでは通常より多くの血液が流れるため、
この部分が狭くなると血液が腕から心臓に戻りにくくなり、
結果として腕や手が腫れてしまうことがあります。

 

どんな症状がありますか?

代表的な症状は

  • シャント側の腕が腫れ、明らかに反対側の腕より太くなる
  • シャント血管が肩のあたりまで太くなる
  • シャント血管の拍動が全体的に強い
  • 肩のあたりにスリルを触れることがある
  • 肩や首、胸のあたりの皮膚の表面に、とても細い血管がたくさん見えるようになる
  • シャント音が連続的ではなく、途切れ途切れになる
  • 透析中に毎回「静脈圧が高い」と言われる
  • 透析後の止血に時間がかかるようになる

などです。

ただし、
初期にはほとんど症状がないこともあります。

 

エコーでは分からないことが多いです

シャントの診察では超音波検査(エコー)が非常に役立ちます。

しかし、

シャントエコーでは、
中枢静脈そのものを評価できないことが多いため、
エコーで異常が見つからないからといって、
中枢静脈狭窄が否定できるわけではありません。

そのため、症状や透析時の状況から疑われる場合には造影検査が必要です。
また、造影検査でも、
中枢静脈まで検査しなければ気づかないこともあります。

 

放置しても大丈夫?

症状が軽い場合でも、

狭窄が進行すると

  • 腕の腫れの悪化
  • 透析の効率が悪くなる
  • シャント閉塞

につながることがあります。
特に、シャントが閉塞してしまうと、
こちら側の腕ではシャントが作れなくなることもあるので、
閉塞させないようにすることが大切です。

気になる症状がある場合は、
早めの相談をおすすめします。

 

シャントが完全に詰まってしまった場合については、
こちらの記事で詳しく解説しています。
→ シャントが詰まったとき(シャント閉塞)――血栓除去とPTAで再開通する治療について――

 

治療はありますか?

多くの場合はPTAで治療を行います。

腕の血管の狭窄に比べると治療が難しい場合もありますが、
血流を改善できることが少なくありません。

狭くなった部分を風船で広げることで、
血液の流れが改善し、
腕の腫れが減って日常生活が楽になる方もおられます。

PTAについては、以下の記事をご参照ください。
→シャントが狭くなったと言われたら?:PTA(血管を広げる治療)について

 

当院で行っていること

当院では、まず診察において、
冒頭に書いたような腕の腫れ、
シャントの太さや拍動などで中枢静脈の狭窄を疑います。

シャントエコーでは中枢静脈そのものを評価できないことが多いのですが、
エコーで見える範囲に狭窄がないのに
・腕が腫れている
・血流が悪い
などの場合に、中枢静脈の狭窄を考えます。

診断するためには、必要に応じて造影検査を行います。

治療はPTAですが、
当院では年間約220件のシャントPTAを行っている中で、
腕の腫れや症状の改善、
シャントを長く使えるようにすることを目的として、
中枢静脈のPTAも行っています。

腕の腫れやシャントトラブルでお困りの方は、

主治医の先生にご相談の上、
お気軽にご相談ください。

 

【診療案内】

以下のような方は、一度ご相談ください。

・シャント側の腕が腫れている方
・透析後の止血に時間がかかるようになった方
・シャントの拍動や音が以前と変わった方
・透析中に毎回「静脈圧が高い」と言われている方
・中枢静脈狭窄を指摘された方
・シャントPTAや治療方法について相談したい方

当院では、シャントエコー、造影検査、PTAなどを組み合わせながら診療を行っています。

※他院通院中の方は、まず主治医の先生とご相談ください。

まずはご相談だけでも構いません。

→ 広瀬クリニックの診療案内

初めて受診を検討されている方はこちらをご覧ください
→ 初めての方へ

 

※医療機関からのご紹介もお受けしています。

→ 医療機関の方へ(地域連携)

→ シャントの治療(PTA・手術・痛み対策について) | 広瀬クリニック

 

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