メニュー

透析患者さんこそ、旅行を楽しんでください ――透析医からお伝えしたい「旅行透析」の話――

[2026.03.16]

透析患者さんでも、旅行に行くことはできます。

透析になると、もう旅行はできない。
そんなふうに思っておられる患者さんが、意外に多いようです。

しかし、実際にはそんなことはありません。

私はむしろ、
透析患者さんこそ旅行を楽しんでいただきたい
と思っています。

透析患者さんの旅行は、
「旅行透析」という形で実際に多く行われています。

ここでは、透析患者さんの旅行について、
透析医としての経験からお話ししたいと思います。

 

透析をしていても旅行に行くことはできます

血液透析の場合、週に3回の透析が必要になります。

しかし、それ以外の時間は普段と同じように生活することができます。

その時間に

・外出する
・宿泊する
・温泉に入る
・料理を楽しむ

といったことは十分可能です。

日帰り旅行や1泊旅行はもちろん可能ですし、
それ以上の旅行でも方法があります。

長期間の旅行になる場合には、
旅行先の透析施設で透析を受ける 「旅行透析」 という方法です。

旅行先の医療機関で透析を受けながら、
旅行を続けることができます。

 

日本では旅行透析が可能です

日本の透析医療は、世界的にも医療の質が高いと言われています。

全国各地に透析施設があり、
多くの地域で透析治療を受けることができます。

そのため

・事前に透析施設を予約する
・紹介状で透析条件を伝える

といった準備を行えば、
旅行先で透析を受けることが可能です。

旅行透析は決して珍しいものではなく、
多くの透析施設で行われています。

 

海外旅行に行かれる方もおられます

私の経験では、海外旅行に行かれた患者さんもおられました。

海外では透析の方法や考え方が日本と少し違うこともあり、
戸惑うこともあるかもしれません。

それでも、透析を受けながら
海外旅行を楽しんで、元気に帰ってこられた患者さんもおられます。

 

帰省のための旅行透析

旅行透析は観光だけでなく、

・帰省
・家族行事
・結婚式

など、さまざまな目的で利用されています。

年末年始などの時期には、
帰省のために透析を受けに来られる患者さんもおられます。

 

人生を楽しむために透析がある

透析を受ける生活には、もちろんご苦労があります。

医療に時間を取られ、
どこか拘束されているように感じることもあるかもしれません。

また、周囲から「病気のある人」と見られることで、
行動が少し消極的になることもあると思います。

それはある意味では自然なことです。

しかし私は、透析患者さんは、
透析のために生きているのではないと思っています。

意味のある人生を送るために、
透析という治療があるのではないでしょうか。

もし

・旅行に行きたい
・遠くの人に会いたい
・故郷に帰りたい

そういうお気持ちがあるならば、
体力の許す範囲で旅行をされてもよいのではないかと私は思います。

 

腹膜透析の方の旅行について

腹膜透析の患者さんでも、
準備をすれば旅行に行くことができます。

腹膜透析の方法や環境によって注意点がありますので、
詳しくは主治医の先生にご相談ください。

 

ご家族や周囲の方へ

透析患者さんは、
週に3回透析に通う必要があります。

そのため、
旅行に行きたいと言い出しにくい方もおられると思います。

しかし、透析があるからこそ、
日常とは少し違う時間を過ごすことも大切ではないかと思います。

主治医が許可し、
旅行先で透析を受ける医療機関があるのであれば、
旅行という選択も考えてよいのではないでしょうか。

ご家族の後押しが、
患者さんの大きな支えになることもあります。

ご家族としての関わり方に悩まれている方は、こちらの記事もご覧ください

 

最後に

透析という治療を受けながらでも、
意味のある人生を送ることはできます。

私はそう思っています。

そして、そのような人生を歩んでおられる方を、
私はこれまでたくさん見てきました。

私自身も、
そういうお気持ちのある患者さんがおられたら、
できる限り協力したいと思っています。

 

広瀬クリニックは長崎市にあります。

長崎には観光スポットも多く、
市内だけでも、眼鏡橋など、さまざまな見どころがあります。

魚料理や和食、中華料理など美味しい食事もあり、
夜景も美しい街です。

広瀬クリニックでなくても、
旅行透析を引き受けている医療機関はありますので、
よろしければ長崎にもお越しください。

 

 

【透析について知りたい方へ】

透析と言われたらどうすればいい?  ――準備と考え方を腎臓内科医が説明 ――

透析を始めるときの流れ|入院・通院・不安について透析医の視点でお話しします

透析は本当につらい治療なのか ――透析医として患者さんを見てきて思うこと――

透析になりたくないと思うのは自然です|透析医が伝えたいこと

 

【仕事・生活について知りたい方へ】

透析になっても仕事は続けられる?|働き方と実例を透析医が解説

血液透析は週3回必要なのか?|減らせない理由を医師が説明

透析のドライウェイトとは?|数字だけでは決められない、生活とのバランスを透析医が解説

透析になっても人生は続く|透析医として患者さんに伝えたいこと

血液透析の費用はいくらかかる?|実際の自己負担・制度を透析医が解説

 

【シャントについて知りたい方へ】

シャントはいつ作る? 血液透析を始める前に知っておいていただきたい時期の話

シャントを作ったらいつ透析?|血液透析を始めるタイミングを腎臓専門医が解説

シャント手術の入院期間はどれくらい? ――人によって違う理由を医師が解説――

シャントが詰まる前兆|自分で気づくためのチェックポイントを透析専門医が解説

シャントが狭くなったと言われたら?|PTA(血管を広げる治療)について

シャント手術の前日、不安な方へ|多くの方が感じること

人工血管(AVG)はいつ選ぶ?高齢者のシャント選択|人生の視点から

人工血管(AVG)の種類と選び方|ePTFEと早期穿刺型の違いをシャント医が解説

 

【高齢の方・ご家族の方へ】

・高齢者の透析導入で大切なこと|年齢だけでは決められない理由を透析医が解説

・高齢者の入院と透析|体力と生活を守るために大切なこと

・「透析はしたくない」と思っている方へ|気持ちは変わっても大丈夫です

・周りの人も、その人の人生の一部です|「できる」を奪わないために

・腎臓病や透析の患者さんを、家族はどう支える?|無理をしない関わり方を専門医が解説

・透析と介護は両立できる?|家族の1週間スケジュール例を医師が解説

・透析を受けている方は介護施設に入所できる?|ご家族が知っておきたい現実と対応

 

【よく読まれています】

腎臓病と透析についてまとめたページはこちら

→ 腎臓病と透析について(主な記事)

 

【診療案内】
腎臓の数値が気になる方、透析について不安のある方は、お気軽にご相談ください。
→ 広瀬クリニックの診療案内

 

医療法人陽蘭会 広瀬クリニック

廣瀬 弥幸

プロフィール等

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME