透析になっても人生は続く|透析医として患者さんに伝えたいこと
人は生きていく中で、さまざまな治療と向き合います。
早寝早起きを心がけること、運動をすること、食事に気を配ること。
薬を飲み続ける治療もあれば、注射や点滴、手術が必要になることもあります。
人工肛門のケアを続けながら生活されている方、
糖尿病でインスリン注射を続けている方、
在宅で人工呼吸器を使用しながら暮らしている方もおられます。
透析治療も、そうした治療の一つです。
腎不全に対する治療として、
血液透析や腹膜透析といった方法があり、
それぞれに特徴があり、生活との向き合い方も異なります。
どちらも長い時間をかけて安全性が確立されてきた治療であり、
患者さん一人ひとりの状況や価値観に応じて選択されるものだと考えています。
人には誰しもそれぞれに時間や体力が限られており、治療には手間や制限が伴います。
それは決して楽なことではありません。
けれど治療は、人生を削るためのものではなく、
人生を続けるために必要なものだと思っています。
私自身も病気を経験し、
治療を続けることそのものが負担に感じられる時期がありました。
治療の内容が少し変わるだけで、
気持ちや生活の楽さが大きく違うことを実感しました。
その経験を通して、治療を受けている方々の気持ちを、
以前よりも少し深く想像できるようになった気がしています。
診療の中で、私はさまざまな患者さんに出会ってきました。
透析をしながら旅行を楽しんでいる方、
工夫しながらお酒を嗜んでいる方、
運動や趣味を続けている方。
一方で、透析で疲れてしまい、日常生活を送るだけで精一杯という方が多いのも事実です。
だからこそ私は、
楽しめるタイミングがあるなら、
楽しむ工夫があるなら、ぜひ楽しんでほしい
そう思っています。
「楽しみがない」と感じている方も、決して少なくありません。
長い治療や不安の中で、そう感じてしまうのは、とても自然なことだと思います。
そのような方は、
・以前好きだったことや
・夢中になってやっていたこと
・会いたい人
・食べたいもの
などを思い出してみてはいかがでしょうか?
透析があるからと、人生の大切な場面を諦めてほしくない。
血液透析でも腹膜透析でも、治療はその人の人生のためにあるものだと思うからです。
広瀬クリニックでは、
制約のある治療と向き合いながらも、
患者さんができるだけイキイキと日々を過ごせるよう、
その人の人生を大切にしながら診療を続けていきたいと考えています。
患者さんも、スタッフも、イキイキと。
それが私たちの変わらない願いです。
※ご家族としての関わり方に悩まれている方は、こちらの記事もご覧ください
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廣瀬 弥幸
