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新型コロナウイルスについて

[2020.03.14]

 新型コロナウイルス感染症は世界の100以上の国や地域に広がり、感染者数は12万人以上となりました。世界保健機関(WHO)は3月11日にパンデミック(世界的な大流行)になったと発表していますし、いくつかの国では非常事態宣言が出されています。

 

 3月13日の厚生労働省の発表によれば、国内で新型コロナウイルスに感染した方は714名(症状のある方が640名、無症状の方が73名、陽性確定例1名)とのことです。

 

 新型コロナウイルスに感染した方は多くの都道府県から報告されています。一部の県では感染した方が確認されていませんが、新型コロナウイルス感染症は症状がない、あるいは症状がごく軽い方が多いとされていますので、すでに身近に新型コロナウイルスがあると考えておく必要があります。

 

【新型コロナウイルス感染症の症状】

 新型コロナウイルス感染症の主な症状は、発熱・咳・だるい感じ・食欲不振・息苦しさなどです。また、のどの痛み・下痢・吐き気や嘔吐も、少ないながら見られることもあるようです。

 

 現在は、一般的な風邪・季節性インフルエンザ・感染性胃腸炎などが圧倒的に多いのですが、症状は新型コロナウイルス感染症と同じようなものですので、症状だけから区別するのは困難です。

 

【新型コロナウイルス感染症の検査】

 新型コロナウイルス感染症かどうかを調べる検査は、PCR検査になります。このような検査には、その精度を示すいくつかの指標があります。

 

・病気がある方の中で、その検査によって陽性(病気がある)と判定される方の割合:感度

・病気がない方の中で、その検査によって陰性(病気がない)と判定される方の割合:特異度

・その検査で結果が陽性であった方の中で、本当に病気がある方の割合:陽性的中率

・その検査で結果が陰性であった方の中で、本当に病気がない方の割合:陰性的中率

 など

 

 新型コロナウイルス感染症のPCR検査の精度は明確になっていませんが、例えば感度はあまり高くないと言われており(一説には50-70%)、この検査で陰性になれば絶対安心とは言い切れません。

 

【未知への不安】

 病気は、それ自体に不安があるものです。しかし、新型コロナウイルス感染症は今回初めて確認された病気であるため、わからないことが多く、「わからないこと」が不安を大きくしていると思います。

 

 季節性のインフルエンザではどうでしょうか。季節性インフルエンザは非常に多くの方が感染し、命に関わることもあります。

 しかし、季節性インフルエンザは流行時期がわかっていて、一般的には暖かくなると減っていくことがわかっています。死亡率が低いことがわかっています。予防する方法として、手洗いや咳エチケット、予防接種などがあることがわかっています。全国の病院や診療所で短時間に検査する方法が普及していますし、検査なしでも症状や流行状況から診断できることができます。季節性インフルエンザにかかってしまった時には、他の人に広めないために学校や仕事をどれくらい休めばいいかなどの対応が、わかっています。そして治療法としていくつかの薬があることがわかっています。「わかっている」ことが心配を減らします。

 

 新型コロナウイルスのわからないことによる心配は、わかるようにすることで軽減されます。

・感染の広がりがいつまで続くのか

・暖かくなると季節性インフルエンザのように減っていくのか

・本当の感染者数(症状が軽かったりなかったりする方も多い)や、これから計算される死亡率

 など

 これらは、時間が経つとわかってきます。

 

 また、季節性インフルエンザで行われるような予防接種、迅速である程度の精度の高い検査、治療法が確立されると、不安は大きく減ることでしょう。このようなことは世界中で準備されています。

 

 このようなことから、時間を稼ぐことが重要です。私たちとすれば、「いろいろなことがわかるようになるまで、また治療法などが準備されるまで、感染の広がりを少なくするように努力する」ことが重要になります。

 

【できることに集中する】

 心配を乗り越えるもう一つの方法は、「できることに集中する」ことだと思います。

 新型コロナウイルス対策のために私たちができることは、下記のようにそれほど多くありません。逆に言うと実行しやすいとも言えます。

 

・手洗いや咳エチケットを徹底する。

・換気が悪く、人が密に集まって過ごすような空間に集団で集まることを避ける

・自分の体調が悪い場合には、できるだけ学校や仕事を休んで安静にする。また、体温を測定する

・体調が悪い場合、下記「受診を考える場合」に当てはまらない場合は自宅で静養し、当てはまる場合などには帰国者・接触者相談センターに相談する

・政府などからの情報や呼びかけを参考にして、冷静に行動する など

 

 できることに集中することで心配は和らぎますし、感染の広がりをおさえているうちに、時間がたてばたつほど、わからないことが減っていきます。まだ先は見えませんが、1日1日を乗り越えることが対策の前進なのです。

 

 新型コロナウイルス感染症対策には、すべての人の協力が必要です。できることに集中し、不安を乗り越えていきましょう。

 

 

 

【受診を考える場合】

次の症状がある方は「帰国者・接触者相談センター」にご相談ください。

・風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている。

(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)

・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある。

※ただし、高齢者や持病などのある方は、上の状態が2日程度続く場合

 

【ご注意】

 この文章は2020年3月13日現在の情報に基づいています。情報や対策は更新されていきますので、厚生労働省などからの情報を適時ご参照ください

 

【参考資料】

厚生労働省発表資料

福祉・介護施設における新型コロナウイルス感染症の対策/長崎大学病院

 

医療法人陽蘭会 広瀬クリニック

理事長・院長 廣瀬 弥幸

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