腎臓病や腎臓が悪くなったときの症状
腎臓病になると、どのような症状が出てくるのでしょうか。
腎臓病のため腎臓の様々なはたらきが不十分になってくると、「腎臓とそのはたらき」に書かせいていただいた内容に対応して、以下のような症状が出てくることがあります。
①尿を作って体の外に捨てることで、体の水分の量をコントロールする
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体に水分が多くなりすぎると、足などのむくみ(浮腫)や息苦しさ(肺水腫)が出てくることがあります
②血圧の調節
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血圧が高くなることがあります
③血液を弱アルカリ性に保つ
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血液が酸性になることがあります(アシドーシスといいます)
④カリウムやリンなどの電解質を一定に保つ
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電解質の値が高くなるなど、乱れが出ることがあります
⑤尿の中に老廃物を捨てる
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老廃物がたまると、気分不快・食欲不振・嘔吐・意識障害などの症状が出ることがあります
⑥血液を作るホルモンであるエリスロポエチンを作る
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貧血になることがあります
⑦ビタミンDを活性化することでカルシウムの吸収や骨の健康にはたらく
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カルシウムが足りなくなったり骨が弱くなったりすることがあります
以上のような症状は、腎臓のはたらきがある程度弱ってから出てくることが多いです。
また、腎臓病がなくても上記の症状が出ることもあります。ご心配なことがありましたら、かかりつけ医の先生に相談しましょう。
【参考】腎不全 治療選択とその実際 2017年版
医療法人陽蘭会 広瀬クリニック
廣瀬 弥幸